スキルでなく素質のある人を加えよう
著者: Richard Sheridanかつて私は、この業界の皆さんが雇われたのと同じような見方で人を雇っていました。それは、1にスキル、2にスキル、3にスキルです。しかし、ある採用面接の候補者のひとりが、私に冷水を浴びせました。それで私は変わりました。
私はチームに新しいヒーローを加えようとしていました。ビルはマイクロソフトで何年もの経験がある人物です。私はビルのレジュメを見て、彼こそはそのポジションにぴったりだと思いました。ビルには関連するスキルすべてに6年以上の経験がありました。ふさわしい給料を見い出せれば、話は簡単にまとまりそうでした。
ビルが面接にやって来ました。私はプロジェクトについて説明し、ビルがこのポジションにぴったりだということを話しました。私はこの話はうまくまとまるものと確信していました。ところが突然、彼はうちには来てくれないように感じました。私は途中で面接をやめて、ビルに尋ねました。「あなたはこのポジションにぴったりなのに、うちには来てくれないような感じがするのだけど。」
ビルはこう答えました。「リチャードさん、この6年間やってきたことと同じことをやりたいなら、私はずっと今のところに居続けます。私はクールで新しいJavaプロジェクトがあると聞いてここにやって来たのです。これは私にとって学習して成長するチャンスだと思ったので、ここで働きたいと考えたのです。」
このとき私は悟りました。「レジュメとスキル」が一致する人を雇うというのは、マネジャーがチームを作る際の最も愚かな方法なのです。
私とパートナーがハイテク業界にかかわっているのは、常に技術の最先端にいたいためでした。私たちはみな、大学で学んだスキルを再利用するだけの仕事に自分のキャリアを費やすことを望んでいません。私たちがこの業界にかかわっているのは、常に新しい未開拓分野、新しいテクニックや技術の習得にかかわれるためです。
しかし、どこか途中で、私たちはすっかり間違ってしまいました。従業員の成長に投資するのをやめてしまったのです。フレッシュな新しい素質を求めずに、非常に特殊な、すでに洗練されたスキルを求めていたのです。今では、みんなにこう話しています。もしスキルがぴったり一致するという理由であなたを雇おうとしているように見えたら、その雇い主は実際には「私たちはあなたに投資するつもりはありませんよ」と言っているのだと思いましょうと。
強いチームを作ろうとしている人へ、私のアドバイスは、スキルではなく素質で雇うことです。アジャイル開発チームのための技術者を雇うとき、どんな素質が必要だと思いますか?
それは幼稚園でうまくやっていくスキルと同じです。
- ほかの人とうまくやっていけるか?
- みんなと仲良く遊べるか?
- 遊ぶのをやめるとき、きちんと後片付けできるか?
- 新しいことにワクワクするか?
- 学ぶことが好きか?
スキルを教えることならいくらでもできます。実際のところ、アジャイルチーム環境では、すばやく簡単に技術を習得できます。ところが、仲良く遊ぶ方法を大人に教えるのはほとんど不可能です。
スキルではなく素質で雇うということは、チーム作りを根本的に変えます。私は新しい未来技術にワクワクして取り組むことに意気揚々としている人たちと一緒に仕事がしたいのです。